TRAVELIST by CROOZ

マレーシア5日目 ペルヘンティアン島からクアラルンプールへ

今朝も朝日が美しい。
まだ少し早いけど、島を出る舟に乗るため、ビーチの端にある港へ歩く。
そして西洋人は朝からビーチでヨガ。
私は砂浜に腰をおろして休憩、朝日を見る。


ロングビーチのジェッティ=船着き場

港へ着くと、一番乗りだった。
そしてしばらくするとスウェーデンさんも来た。
3人目はアメリカのフロリダからきた20代の女の子(以降、フロリダさん。名前聞いても、次の瞬間忘れる。)
20代が多い。スウェーデンさんが出会ったバックパッカーの中では最年長。
ちなみフロリダさんは、旅して5ヵ月目だそうで、東南アジアばかりをまわっているとのこと。
タイ、ラオス、ベトナム、マレーシア、次はインドネシアとか。ベトナムが一番好きなのだそう。
台湾もいいよ、とフロリダさんや他の人にもすすめたが、台湾に関心のある人はいなかった。
台湾は英語が通じにくいので、あまり観光地としては、英語圏の人にはメジャーでないのかもしれない。
普段アメリカ英語で勉強しているからか、もうアジアに来て5ヵ月だからか、フロリダさんの英語が一番聞き取りやすい。
そして、日本から来たというと、フロリダさん含め、全ての人が「ナイス」と言ってくれる。
来日経験者も10年前に比べて随分増えている。


シュノーケリングツアーでお世話になったボート


クアラベスッ⇔ペルヘンティアンを往復するボート

20人乗り位の小さなボートに乗る。男女で分けられているようで、全員女性。
先に乗った人が、私が乗るのを手伝ってくれた。
朝は波がないので、ほとんど揺れない。移動するなら朝が良い。

30分程で、クアラブスッの港に到着。
ここからは、皆バスの時間があるので、バタバタし始める。
フロリダさん「バスターミナルの場所知ってる?」
私「たぶん、あっち」 
親切なタクシーの運転手さん「バスターミナルはあっちだぞー」
フロリダさんもスマホの地図で確認し、私は初日にいた場所でもあり、なんとなく分かる。
そんな感じでフロリダさんと一緒に速足でバスターミナルへ向かう。
私「あ、あそこ、前に泊まったホテルだ」 
フロリダさん「どうだった?」
私「きれいし、とても親切だったよ。」

時間までに、バスターミナルに無事到着。
売店で朝食用のパンと飲み物を買う。
足元には子猫。
フロリダさんと同じバスかと思いきや、違うバスだった。
残念~って感じで、フロリダさんをバスの窓越しに見送る。
私も自分のバスに乗る。スウェーデンさんと同じバスだ。
スウェーデンさんの前の席に座り、ドミトリーやカプセルホテルの話等を聞いた。
もし私が男なら、ドミトリーやカプセルにも滞在するのに、と話すと、問題ないよ、とのこと。
そうなんだ、でもなんか嫌なんだよね。
途中のバス停で、マレー人の女性が乗ってきて、チケットを見せてほしいと。
どうやら、席が決まっていて、私はその人の席に座っていたよう。「ソーリー。」
私の席は、一番前のフロントガラスの前だった。特等席♪


途中の町、パシール・プトゥ。かわいいモスクが見える。

バスは時々とまり、お客さんを乗せる。
時には時間待ちなのかトラブルなのか、トイレと売店1件だけの所に、30分位とまっていることもあった。


こんな感じの景色がずっと続く。

スウェーデンさんが、明日キャノピーウォーク(ジャングルを歩くツアー)に行かないかと。
それもやってはみたかったけど、今の私の体力ではしんどそうだし、KLのインド風の洞窟寺院にも行きたいし。
ということで、それは断った。

途中のサービスエリア的なところで、昼食とトイレ。
マンゴー屋台があり、マンゴーが数種類カットされたのがある。
一袋買おうと、試食させてもらうと、すごいマズイ、すっぱいゴムみたい。
ムリムリと表情にすると、店の兄さんは微笑んで、別のマンゴーを試食させてくれる。
こっちはかたいけどほんのり甘くておいしい。
それとチキンソーセージを買って、バスの中で食べる。甘からいタレがついている。おいしい。
ちなみにこのサービスエリア、クアンタンのあたりにあるのだけれど、英語はあまり通じない。
マレーシアは半島の北部に行く程、マレーの文化が濃くなると聞いていたけれど、なるほどと思う。

バスは再び山の中のハイウェイを走る。
途中、スウェーデンさんが、good luckといいにくる。
なぜこのタイミングで?とちょっと不思議。
景色を見たり、ウトウトしたりしているうちに、KLに近くなったのか、街の景色にかわってきた。
ついたらまずどう移動したら良いのか全然分からないけど、まあなんとかなるだろう。

そしてKLのどこかの大きなバスターミナルに到着。
荷物を出している間に、スウェーデンさんは行ってしまった。
そういやバスに乗るとか言ってたな。
スウェーデンさんの宿、私の宿の隣の駅だから、ついて行きたかったのに。
それに島で毎日一緒だったから、もうちょっとお別れ言いたかったのにな。

そしてここはどこだかよく分からない、人も多い。
まずトイレへ行き、すっきりしたところで、疲れた頭をがんばって働かせ、まず何に乗るのが確実なのか考える。
バスは、たぶん私の宿があるブキッビンタン駅のそばには止まらないだろう。
モノレールに乗る必要があるので、電車の駅っぽいのを探そう。
インフォメーションの人に2回位聞いて、やっと駅にたどりついた。
時は夕暮れ。どこかよく分からない駅のホームで一人きり。あの人は行ってしまった・・・、な気分。
乗り換えが必要なようで、途中で降りて、重い荷物を持って階段を下りたり登ったり。
乗り換えたら、モノレールは激混み。日本の朝の通勤ラッシュのよう。
華僑風の青年が、私の荷物をひっぱり入れてくれた。皆やさしいなぁ。
ようやく、ブキッビンタン駅に到着。宿まであと少し。

ブキッビンタン駅は、とても都会的。スタバもある。文明が溢れて、今朝までとはえらいギャップ。
今夜の宿は、ネット予約したゴールデンブリックホテル。
口コミでは、値段のわりにきれい。こんなに高級そうな安宿は見たことがない等と書かれていた。
スタバの角を左に曲がり、数十メートル進んだところがホテル。
ん?どこだ?似たようなゴールドなんとかホテルがいくつかあるけど。
こういう同じようなものがたくさんあったり、ごちゃごちゃしているところって苦手。
あ、ここだ!と2階に上がると、誰もいない。ロビーで座って待つことにする。
あれ、なんかサイトにあったロビーの写真とちがうくない?あと名前も違うような?
微妙に名前がちがう、Goldなんとかホテルに来て、客でもないのにロビーでくつろいでしまっていた。
気を取り直して、また荷物もって階段をおり、うろうろうろうろしていると、
その辺にいる人が、ゴールデンブリック?それならその青い看板のとこを2階に上がるんだよ。
と教えてくれ、青い看板はあるけれど、はたしてここがそうなのか?
ちょっとうろうろしたけど、他にそれらしき看板は見当たらない。
教えてくれた青い看板のあたりを、じーっと見ると、地味に小さくゴールデンブリックホテルって書いてある。
これは分からなかったはずだ。

もうやだ、疲れた。
エレベーターでフロント階まで上がると、ふわっと石鹸のような良い匂い。はぁ、癒される。
受付さんもニコニコ。ロビーも廊下もきれい。冷房ちゃんときいて涼しい。
部屋もきれい、ベッドふかふか。今夜はビニールシートひかずに寝れるかなぁ。

バスルームは・・・、ん?この位置にシャワーがあったら、トイレットペーパーめがけてお湯まっしぐらだけど?
トイレットペーパーを避難させ、お湯と水圧チェック。おー、良い感じ。
TVのつけ方が分からないので、それはその辺の男性スタッフに聞く。
一人旅の乙女はこういう時、部屋のドアを閉めちゃだめ。あけたままで。
安宿に荷物を置くときは、ベッドと離して、ビニールを敷いて置く。これは南京虫対策。こうすれば、ツルツルした所に登れないやつらは、荷物に近づくことが出来ない。

それはそうと、さっきからやたら脚がかゆい。
見ると、5か所程虫刺されのあとがあり、赤く腫れている。
蚊にでも刺されたのかもしれない。
シッダレパのアーユルヴェーダバーム(去年スリランカで買った万能クリーム。ユーカリやクローブ等で出来ていて、頭痛や虫刺されに良い)を塗る。


おっぱい。。ではなく、虫に刺されたふくらはぎ。

お腹も減ったので、夕食を食べに外へ出る。
もう日は落ちて、ツインタワーの夜景等が遠くに見える。
あたりは都会の街の夜という感じでネオンもたくさん。もちろんコンビニやスタバも開いている。
文明の安心感、懐中電灯で足元を照らさなくても良い、明るい夜に感激。

有名な屋台街のアロー通りがすぐそばにあるので、何かあるか探しに行く。
ほとんどがタイ料理の屋台だ。タイで人気の歌手の歌も流れている。
例えばこんなの↓
https://www.youtube.com/watch?v=Wx3_78QxFHg

アロー通りはあんまり食べたいものがないので、デパート「ロット10」の地下へ向かう。
ロット10の前には、ハラールのコンビニもあり、このあたりは黒いベールで全身を覆った厳格なイスラム教徒も見かける。
そしてその前の階段をおりると、ロット10の地下1階は中華料理のフードコートになっている。
本当に、色々な宗教や人種の異なる人達が集まる場所なのだな、と思う。
去年スリランカの帰りに、マレーシア在住の華僑の女性が、マレー人は宗教や歴史の関係で、華僑への対応が冷たいと言っていたけど、この数日振り返ると、皆一見違う文化や宗教でも、仲良くしているように見える。
生活していないので、実際のところはどうか分からないけれど。
フードコートの入り口には警備員。テロ対策だろうか。テロ警戒中的なポスターもある。
アロー通り周辺は、KLの中でもテロの可能性が高い地区と聞いていた。
フードコートを2~3週して、食べるものを決める。
こういう時、ただでさえ優柔不断なのに、空腹でまわりにくくなった頭で考えるから、無意味にぐるぐる歩き回って疲れる。
そして、麺料理を食べる。まあまあおいしい。まぁ、お腹減ってるし。
そうやって行きつく先は、たいてい「まあまあ」「普通」なのだから、さっさと決めれば良いのにと思う。

再び地上に出て、果物でも食べたいと思い、アロー通りで果物屋台を探す。
あまりカットフルーツの屋台がない。
カットしていない果物ならたまにあるので、竜眼とマンゴスチンを購入。
それと、衣をつけて揚げたドリアンを一つ買い、その場で食べる。
匂いは揚げてあるからか、ほとんどなく、果物というよりもカスタードクリームのフライ、という感じ。おいしい。
実はドリアンは元々匂いが苦手で、去年スリランカであまり匂わないドリアンを食べ、あれ、いけるかも。と思っていた。
でもまだ、生のカットドリアンは量も多いし、買う勇気がなくてやめておく。興味はあるのだけれど。
しかし、この1年後、自分がドリアンの虜になるとは、この時は想像すらしなかったのだ。ああもったいない。猫山王のドリアンも旬を迎えているというのに。なぜ食べて、持って帰らなかったのだ。
1年後、ダイエーのドリアン売り場を徘徊し、ドリアンのためだけに、3連休を利用してタイに行こうか迷うだなんて。

宿に戻り、シャワーを浴びて寝ようと横になったら、
ベッドの脇の壁に、黒胡麻のようなものを発見。
あれ?これはもしや?
ティッシュでつぶしてみると、赤黒い液体が壁についた。
間違いない、きっと南京虫の糞だ。そんなに古くない。まだいるかもしれない。
ああ、きれいな宿だと思ったのに。やはり安宿は安宿。隅の方に埃も溜まってる。
ビニールシーツをひく程でもないか。
なので、手作りのトラベルシーツの中で眠ることにする。

トラベルシーツとは、例えばコクーン社のもの↓が代表的。旅行用の持ち運びシーツのこと。
https://www.aandf.co.jp/brands/cocoon

しかし私が望む形のシーツはどこにもなかった。
南京虫対策に、内側からファスナーで閉じこもることが出来て、顔のところは細かいネットになって息苦しくないものが欲しかった。
だから私は、敷布団シーツに細かいメッシュを縫い合わせ、Myトラベルシーツを自作した。
見た目はミイラみたいでみっともないが、使い心地は抜群。
綿とポリエステル素材で、肌にあたる感じも、重さもOK。
ベッドの上でそれに入って眠る。包まれている感じと、シーツにしみついた家族の匂いで落ち着く。
南京虫は明るい所では活動しないので、部屋はあまり暗くせず眠る。

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